旧約聖書の巻頭第一章「創世記」に記されている「イサクの犠牲」は、長年西洋美術史のなかで主題として絵画作品や教会やインテリアの装飾としてそのモチーフが用いられてきた題材です。イサクとは年老いたアブラハムの息子であり描かれる姿は少年や青年の姿をしております。旧約聖書に記された「イサクの犠牲」は、神が人びとに信仰心を試す物語として知られています。神を信仰すると誓ったアブラハムは100歳という高齢で息子イサクを授かります。息子イサクを溺愛するアブラハムに、ある日神は息子を生贄に差し出すよう命じます。悩み苦しむアブラハムですが最終的には、神への忠誠心を優先し息子イサクを手にかけようとするところ、神がアブラハムの信仰を認め天使を使いに出すことで生贄の中止を告げられるというエピソードなのだそうです。