祭壇画に必要とされる主なモチーフは、聖書の内容やキリストの教えを伝えるため要素であるようです。そこに描かれているものとしては、神、マリア、天使、ヨハネ、アダム、イヴ、聖人、巡礼者などがあげられます。

祭壇画を眼にした人びとが作品から受ける荘厳な雰囲気や迫力に自ずと祈りの世界に入り込めるような目的をもってつくられているようでもあります。

祭壇画が普及していた当時、文字を読める人びとばかりではなかったはずですから、聖書を読むことができない人びとにもキリストの教えや聖書の物語 が自然と伝わるような絵画作品が求められていたようです。

絵画作品の良さはまさに言葉が伝わらずとも作品の世界観が伝承されることにあります。